春日局
~幼少家光を育て天下も母の情~
春日局の「天下も母の情にあり」は史実でなく小説名。家光の世継を確定させた駿府直訴や薬断ちの逸話に象徴される、彼女の忠義と政治的意思を表す。
「天下も母の情にあり」の言説解体と「教育譚」の時系列再構築
― なぜ春日局の逸話は「まことしからぬ」と記されねばならなかったか ―
序章: 命題の解体 ―「天下も母の情にあり」という「言葉」の源流
ご依頼の核心にある『幼少の将軍家光を育て、「天下も母の情にあり」と語ったという教育譚』という一節は、春日局の人物像を象徴する言葉として、現代において一定の認知を得ています。しかし、この言葉の歴史的源流を徹底的に調査すると、極めて重要な事実に直面します。
ご提示の「言葉」の特定と史料的検討
まず、この『天下も母の情にあり』という言葉が、春日局本人の「発話」として、同時代の一次史料、すなわち彼女自身の日記や書簡、あるいは江戸幕府の公式記録や同時代人の見聞録に記されているかを検証する必要があります。
徹底した調査の結果、この一節が春日局のリアルタイムな発話として記された一次史料は、現在のところ確認されていません。つまり、彼女が「天下も母の情にあり」と「語った」という歴史的証拠は存在しないのです。
「言葉」の近現代における出現
では、この印象的な言葉はどこから来たのでしょうか。その出自は、近現代、特に21世紀の創作物(の表題)に求められます 1 。
調査によれば、『天下も母の情にあり』という一節は、歴史小説家・安西篤子氏が2004年(平成16年)に刊行した時代小説(小学館文庫『時代小説版 人物日本の歴史 江戸編 上』に収載)の、春日局を扱った作品の「表題(タイトル)」として使用されたものです 1 。
春日局という人物は、その劇的な生涯から、古くからフィクションの絶好の題材とされてきました。例えば、明治24年(1891年)には福地桜痴による歌舞伎の演目となり、昭和10年(1935年)には近松秋江が同名の小説を著しています 1 。彼女の人物像は、時代時代の解釈を加えられながら、繰り返し「物語」として再生産されてきたのです。
ご提示の『天下も母の情にあり』という言葉も、この「物語」の系譜の最新段階に位置づけられます。これは春日局の「史実の発話」ではなく、2004年の小説家が、彼女の生涯を象徴し、総括するために選び抜いた「現代のキャッチコピー」であると結論付けられます。
本報告書の「問い」の再設定
この事実は、本報告書の分析の前提を根本から変革します。我々が追求すべき問いは、「春日局が いつ この言葉を 言った か」という史実性の検証(これは既に不可能であると判明しました)ではありません。
真の問いは、「2004年の小説家が、春日局の生涯を このように総括した 根拠は何か」そして「この『天下も母の情にあり』という言葉が象徴している『教育譚』とは、具体的に どの逸話 であり、それは どのような構造 を持っているか」という点に移行します。
したがって、本報告書は、この「現代の言葉」が要約しているであろう春日局の「中核的逸話」こそが、ご依頼者が真に求める「教育譚」の本体であると定義します。そして、その「教育譚」を、「戦国時代の視点」から時系列で徹底的に解体・再構築することを目的とします。
第一章: 逸話分析の前提 ―「戦国の視点」と「まことしからぬ」逸話群
春日局の「教育譚」を分析する上で、我々は二つの重要な前提、すなわち江戸幕府自身による「警告」と、ご依頼の「戦国時代の視点」を導入する必要があります。
『徳川実紀』の警告と、その逆説的読解
江戸幕府の公式な歴史書である『徳川実紀』には、春日局の人物評として、極めて示唆に富む一節が挿入されています 2 。
「この局が忠節のことども。 よに伝ふること多けれども。 まことしからぬことのみ多く伝へて。 益なきに似たり」
(訳:この春日局の忠節に関する逸話は、世間に多く伝わっているが、信憑性の低い話ばかりが広まっており、無益である)2
これは、幕府の「正史」が、春日局の伝説に対して公式に「信憑性が低い(まことしからぬ)」という警告を発している、異例の記述です。
しかし、歴史分析の観点からは、この記述は逆説的な価値を持ちます。これは単なる史料批判ではなく、『徳川実紀』が編纂された江戸時代後期には、既に「史実」の春日局を圧倒するほど、強烈な「伝説(まことしからぬこと)」が「多く伝」わり、広く大衆に流布していたという動かぬ「状況証拠」となるからです。
『実紀』が「無益である」と切り捨てた逸話群こそが、彼女のパブリック・イメージを形成した「教育譚」の本体に他なりません。本報告書は、これらの逸話を「史実かどうか」で裁断するのではなく、「なぜ、そのような『まことしからぬ』逸話が生まれ、語り継がれねばならなかったのか」という、逸話の「政治的・文化的機能」を分析の対象とします。
「戦国時代の視点」で見る「乳母(めのと)」の政治的地位
ご依頼の「戦国時代の視点」は、これらの逸話を解読する鍵となります。戦国時代から江戸初期にかけて、「乳母(めのと)」は、現代の我々が想像する「ベビーシッター」や「養育係」とは全く異なる存在でした。
乳母は、自らの「乳」を通じて、乳幼児期の主君と文字通り生命的な(あるいは呪術的な)絆を結びます。彼女は、主君が成人した暁には、その政治的権力の中枢に直結することを期待された「政治的後見人」でした。乳母の一族は、彼女が育てた主君の将来に、自らの一族の浮沈を賭けていたのです。
春日局(お福)の出自と「覚悟」
春日局、すなわちお福の「戦国的」な背景は、この乳母としての政治性を理解する上で決定的に重要です。彼女の父は、明智光秀の重臣であった斎藤内蔵助利三です 3 。
斎藤利三は、天正十年(1582年)、本能寺の変において主君・光秀と共に織田信長を討ちましたが、その後の山崎の戦いで敗北し、捕縛され、六条河原で刑死しました 3 。幼き日のお福(当時四歳)にとって、「主君の敗北」と「父の死」は、そのまま「一族の滅亡」と「逆臣の娘」という汚名に直結する原体験でした 3 。
この「主君の地位が曖昧であること」、あるいは「主君が権力闘争に敗れること」の恐ろしさを骨身に染みて知る彼女にとって、乳母として仕える竹千代(後の家光)の「教育」とは、単なる学問や躾ではありません。それは、自らが擁立する主君・竹千代の地位を絶対的に安定させ、いかなる政敵からも守り抜くという、一族の存亡をかけた「戦」そのものでした。
この「戦国」的な切迫感と政治的意志こそが、彼女の「母の情」の核であり、後世に「まことしからぬ」と評されるほどの強烈な逸話群を生み出す原動力となったのです。
第二章: 中核的逸話①の時系列分析 ― 駿府直訴と「天下」の確立
『天下も母の情にあり』という言葉が象徴する「教育譚」の第一の中核は、疑いなく、春日局が徳川家光(幼名:竹千代)の将軍世嗣としての地位を確立させた、「駿府直訴」の逸話です。
この逸話は、主に『明良洪範』といった後世の編纂物( 3 がその一端を示唆)に記されており、 2 で指摘された『徳川実紀』が「まことしからぬ」と警告した逸話の代表例です。しかし、この「伝説」こそが、彼女の「教育譚」の核心を最も鮮やかに描き出しています。
ご依頼の「時系列」と「リアルタイムな会話」の要求に応えるため、この「伝説」として語り継がれる逸話を、以下に詳細に分解・再構築します。
(前段)「教育譚」の背景:江戸城内の対立構造
この逸話の背景には、深刻な世嗣問題がありました。二代将軍・徳川秀忠と正室・崇源院(お江)の間には、竹千代と国松(後の徳川忠長)という二人の男子がいました。
しかし、実母であるお江は、病弱で内向的(あるいは吃音があったともされる)な兄・竹千代よりも、容姿端麗で活発な弟・国松を露骨に偏愛したとされます 4 。父・秀忠も、妻であるお江の意向に引きずられ、次期将軍の座は国松に傾いているのではないか、という空気が江戸城内に充満していました。
春日局(お福)は、竹千代の乳母として、この状況に強い危機感を抱いていました。彼女が擁立する「主君」が、実の父母によって廃嫡されようとしていたのです。この緊張状態は、竹千代が「自殺未遂」を図るという逸話( 6 が言及)さえ生み出すほど、深刻なものでした。春日局にとって、もはや行動を起こす以外に選択肢はありませんでした。
(本論)「駿府直訴」逸話の時系列分析
以下に示す表は、この「駿府直訴」という逸話が、どのような「状況」で、どのような「会話」によって進行したかを時系列で再構成したものです 5 。
【逸話の時系列解剖:駿府直訴(『明良洪範』等に基づく再構成)】
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時期(フェーズ) |
状況(その時の状態) |
春日局の行動 |
「リアルタイムな会話・描写」の再現 |
政治的意味(逸話の解釈) |
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発端 |
竹千代の廃嫡の危機。お江・秀忠が国松を推す空気。竹千代の自殺未遂騒動 6 。 |
決意。江戸城内の主君(秀忠)を飛び越し、大御所(家康)への直訴を決断。 |
(描写)乳母という「奥」の身分で、将軍の決定に異を唱えることの絶望的な状況。一歩間違えば、一族誅殺の重罪。 |
「戦国の視点」:正規のルート(秀忠への進言)が機能不全に陥った以上、非正規の「越訴」(最高権威への直訴)こそが「天下」を動かす唯一の手段であるという、父・斎藤利三の娘としての政治的判断。 |
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実行 |
厳重な監視下の江戸城大奥。乳母の身分で城を離れることは不許。 |
「伊勢参り」を口実に江戸城を「脱出」 5 。 |
(会話) 春日局:「(病気平癒の御礼のため)伊勢神宮への参詣を願い出ます」 ※表向きの口実。 |
乳母の「私的」な信仰(伊勢参り)を装い、徳川家の世嗣を決定するという最も「公的」な政治行動(直訴)を行うという、周到かつ大胆な計画。 |
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直訴 |
駿府城にて、隠居していた大御所・徳川家康と対面。 |
家康に対し、江戸城内の実情(お江の偏愛、秀忠の黙認、竹千代の窮状)を、涙ながらに「直訴」 5 。 |
(会話) 春日局:「このままでは竹千代様の御命が危うございます。何より、長幼の序が乱れますれば、徳川家の御天下の御為にござりませぬ」 |
「母の情」という情緒的な訴え(竹千代が可哀想だ)ではなく、徳川家の「天下」の安定(=長幼の序)を大義名分とする、極めて高度な政治的ロジックの提示。 |
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解決 |
家康、事態を重く見て江戸城へお忍びで訪問。秀忠・お江、竹千代・国松が揃う。 |
(春日局は影に控える) |
(会話) 家康:「2人にお菓子を与えよう。ちこう、よりなさい」
(描写)国松、母お江に促され、さっさと家康の前に進み出る。家康、これを厳しく制止。
(会話) 家康:「国松はそこでよろしい」
(描写)家康、国松を下座に座らせる。
(会話) 家康:「竹千代はこれへ来なさい」
(描写)家康は竹千代を上座(膝元)に呼び、自ら菓子を与え、世嗣としての序列を明確に示した 5 。 |
ご依頼の「リアルタイムな会話」の核心。この「菓子」の授受こそが、「お前が跡継ぎだ」という言葉を一切使わずに、「天下」の継承順位を決定した、決定的な「教育」(=春日局が求めた政治的結果)の瞬間である。 |
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帰結 |
家光(竹千代)の世嗣としての地位が、家康の絶対的権威によって確定。 |
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この逸話こそ、「母(乳母)の情(=政治的意志)」が、実母お江の「情」を打倒し、「天下(の継承)」を確定させた、「天下も母の情にあり」の「教育譚」の第一の中核である。 |
第三章: 中核的逸話②の時系列分析 ― 薬断ちの誓いと「母の情」の絶対化
「駿府直訴」の逸話が、春日局の「母の情」が「天下」を 獲得・確立する 物語であったとすれば、彼女の「教育譚」の第二幕は、その「母の情」が絶対的なものへと昇華する「薬断ち」の逸話です 7 。
この逸話もまた、「まことしからぬ」とされた伝説の一つですが、春日局の「忠節」が、いかなる性質のものであったかを雄弁に物語っています。
(前段)「教育譚」の第二幕:主君の生命の危機
第一の逸話から時は流れ、竹千代は無事に三代将軍・徳川家光となりました。しかし、ある時、家光は当時「死病」として恐れられていた疱瘡(ほうそう、天然痘)に罹患します 7 。高熱が続き、御殿医の懸命な治療もむなしく、病状は悪化の一途をたどりました。
「戦国時代の視点」で言えば、主君の死は、再び「天下」が乱れることを意味します。春日局にとって、父・斎藤利三が経験した悪夢の再来でした。
(本論)「薬断ち」逸話の時系列分析
この主君の生命の危機という「リアルタイムな状態」において、春日局は再び、常軌を逸した行動に出ます 7 。
【時系列①:誓願】
家光の病状が深刻化し、もはや医学の力ではどうにもならないと悟った春日局は、最後の手段、すなわち「人身御供」としての行動に出ます。
- リアルタイムな行動: 彼女は、江戸城内の山王社(現在の日枝神社)と、家康を祀る東照宮に参詣します。そして、神仏に対し、自らの命を「担保」とする誓願を立てます 7 。
- リアルタイムな会話(誓いの内容): 「 もし、将軍・家光公の御命が助かるのであれば、私(お福)は、この先、生涯にわたって一切の薬を断ちます。病にかかっても、薬は決して口にいたしません 」 7
- 分析: これは単なる平穏な「祈り」ではありません。当時、病=死であった時代において、「薬を断つ」という誓いは、事実上の「緩やかな殉死」の誓いでした。自らの生命(病気になれば死ぬ)と引き換えに、主君の生命を神仏から買い取ろうとする、極めて「戦国」的な自己犠牲の論理です。
【時系列②:快癒と試練】
この強烈な誓願が通じたのか、家光は奇跡的に快癒します。
- 状況の変化: 家光は無事に回復し、春日局の「忠節」は報われました。しかし、後日、今度は春日局自身が病に倒れてしまいます。
- リアルタイムな状態①: 家光は、春日局が例の「薬断ち」の誓いを頑なに守り、病床にあって一切の薬を拒絶していることを知ります 7 。
- リアルタイムな状態②: 家光は、乳母の命を救うため、自ら薬湯を手に取り、春日局の病床を見舞います。
- 分析: この瞬間、物語は極めて高度な対立構造を迎えます。「天下」(将軍・家光)の命令(=薬を飲め、生きてほしい)と、春日局の「母の情(という名の神仏への絶対的誓願)」(=薬は飲まない)が、真っ向から衝突するのです。
【時系列③:誓いの貫徹】
この絶体絶命の状況で、春日局が取った行動は、この逸話の核心となります。
- リアルタイムな会話・描写:
- 家光:「局。そなたの忠義は分かっておる。じゃが、わたくしの快癒のためにそなたが死んでは本末転倒じゃ。この薬を飲み、わたくしのそばに仕えよ」
- (描写)家光は「手ずから(自らの手で)」薬を春日局に飲ませようとします 7 。
- (描写)春日局は、主君(将軍)の命令を拒絶することも、神仏への誓いを破ることもできません。
- (描写)彼女は、家光の手から薬を受け取り、涙ながらに口に含みます。しかし、家光が退出した後、「 密かに(それを)吐き出して誓いを守った 」とされます 7 。
- 逸話の解釈:
- この逸話は、「駿府直訴」とは全く逆のベクトルを示しています。「駿府直訴」の逸話( 5 )では、春日局の「母の情(政治的意志)」が、「天下」(家康)を動かし、家光の「天下」を 獲得するため に機能しました。
- しかし、この「薬断ち」の逸話( 7 )では、春日局の「母の情(絶対的誓願)」が、もはや「天下」そのものとなった主君・家光の 命令さえも拒絶し、乗り越える ほどの、絶対的な(あるいは聖的な)権威として描かれています。
- 彼女の「情」は、もはや家光の「教育係」や「後見人」の情ではなく、神仏と直接結びついた「聖域」に達している。この逸話は、春日局の忠誠心が、将軍の権威(世俗)をも超越する(宗教的)なレベルに達したことを示す、究極の「教育譚」なのです。
結論: 「天下」と「母の情」の再定義 ― 史実を超えた「教育譚」の機能
本報告書は、ご依頼の『「天下も母の情にあり」と語ったという教育譚』という逸話を徹底的に調査しました。その結果、この「言葉」と「逸話」は、史実の発話や出来事そのものというよりは、後世に(特に「まことしからぬ」と評された伝説群において)形成され、現代の小説( 1 )によって再凝縮された「表象」であることが明らかになりました。
総括①:「天下も母の情にあり」の真意
ご提示の『天下も母の情にあり』という言葉は、春日局の「史実の発話」ではありません。
これは、本報告書で時系列分析した二大逸話(「駿府直訴」 5 、「薬断ち」 7 )に象徴される彼女の生涯を、後世の人々が(おそらくは近代・現代において)凝縮させた「キャッチコピー」です。
総括②:逸話の構造的意味
この「キャッチコピー」が象徴する「教育譚」は、二重の構造を持っています。
- 第一の逸話「駿府直訴」 5 : これは、「母の情(=戦国的な政治的意志)」が、「天下」(=世嗣の地位)を 確立させる という、政治的クーデターの物語です。
- 第二の逸話「薬断ち」 7 : これは、「母の情(=神仏への絶対的忠誠・誓願)」が、「天下」(=主君・家光の命令)をも 超越する という、忠義の絶対化の物語です。
総括③:「戦国時代の視点」と「教育譚」の結び
ご依頼の「戦国時代の視点」に立つとき、これらの逸話における春日局の「母の情」は、慈愛や教育(Pedagogy)といった穏当なものとは全く異なる様相を呈します。
彼女の「情」とは、自らの父・斎藤利三の悲劇(「主君の敗北」と「一族の滅亡」) 3 を乗り越え、自らが擁立した主君(家光)を通じて「天下」の秩序を再構築し、維持せんとする、極めて強固な**政治的意志(Politics)**そのものでした。
彼女の「教育譚」とは、家光を「教育した」という物語であると同時に、彼女の行動( 5 )が、実母(お江)や、大御所(家康)、父(秀忠)、そして最後には神仏と将軍(家光)自身さえも動かし、家光の「天下」を創り上げていく**「天下創造」の物語**なのです。
最終結論
江戸幕府の正史『徳川実紀』 2 が「まことしからぬ」と切り捨てた逸話群こそが、春日局という女性の「忠節」の本質を(史実性とは別の次元で)後世に伝える「教育譚」の本体です。
そして、その意味において、これらの「まことしからぬ」逸話群こそが、彼女の「母の情」が(実母の情を打倒し、将軍の命令を超越して)「天下」を動かしたとする、現代の我々が受け取る「物語」の源泉であると結論します。
引用文献
- 春日 局(カスガノツボネ)とは何? わかりやすく解説 Weblio辞書 https://www.weblio.jp/content/%E6%98%A5%E6%97%A5+%E5%B1%80
- 春日局 - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%98%A5%E6%97%A5%E5%B1%80
- 春日局(かすがのつぼね)徳川家光の乳母 - Pilgrim 東西南北巡礼記 https://pilgrimari.exblog.jp/20406238/
- お江の方と春日局 - 植松三十里 https://30miles.moo.jp/2010/%E3%81%8A%E6%B1%9F%E3%81%AE%E6%96%B9%E3%81%A8%E6%98%A5%E6%97%A5%E5%B1%80/
- 春日の局、お福ちゃんの一生ーエピソード高校日本史(110-04) http://chushingura.biz/p_nihonsi/episodo/101_150/110_04.htm
- 春日局(漫画) - マンガペディア https://mangapedia.com/%E6%98%A5%E6%97%A5%E5%B1%80-rndvq5w2j
- 春日局 http://kotatu.jp/hyo/itiran/itiran/kasuga.htm